物流業界入門

物流業界の基礎から最新トレンドまで、現場経験を活かしてわかりやすく解説!

物流業界入門【トップページ】

【物流構造設計】コストを「武器」に変える ── 戦略整理・壁打ち・執筆支援のご案内 【完結】物流構造思想ワードシリーズ 【完全保存版CLO特集】 新着記事 【物流構造考察】物流の価値は、なぜ働く人の賃金に届かないのか――運賃・企業収益・労働所得の断絶…

【物流の仕事を「知る」から「体験する」へ】――トラックフェス2026が伝える業界の魅力

――トラックドライバーもフォークリフトも、子どもたちの体験が物流の未来につながる 物流の仕事は、私たちの暮らしに欠かせない仕事です。 スーパーに並ぶ食品も、インターネットで注文した商品も、工場で使われる原材料も、誰かが運び、荷物を扱い、必要な…

【物流需要は「運ぶ前」につくれるのか】――ヤマト運輸・FFG・熊本銀行が目指す商流形成

――佐川急便・西濃運輸との比較から見えてくる、物流会社の新たな競争領域 物流会社は、荷物が発生してから仕事を始めるのでしょうか。 荷主から依頼を受け、集荷し、輸送し、届ける。これが物流会社の基本的な役割です。 しかし、もし物流会社が、荷物が発生…

【物流構造考察】物流の価値は、なぜ働く人の賃金に届かないのか――運賃・企業収益・労働所得の断絶

――社会に不可欠な仕事であることと、その仕事に見合う対価が支払われることは同じではない 物流が止まれば、社会は動かなくなります。 食品、日用品、医薬品、工業製品、建築資材。私たちが日常的に利用する商品も、企業が生産活動を続けるための原材料も、…

【物流構造考察】産業クラスターをつくるだけでは、地域経済は強くならない――高市政権「地域未来戦略」を物流から読み解く

――工場を誘致するだけでは、地域は豊かにならない。産業の投資を地域の付加価値に変える物流構造とは 地方に産業を呼び込む。 企業の投資を促進する。 雇用を生み出し、人材を育て、地域経済を強くする。 人口減少や産業の空洞化が進む地域にとって、新たな…

【NXは2070億円で何を手に入れたのか】――Metro Supply Chain Group子会社化完了で見えてきた「物流を設計する企業」への進化

――買収発表から約半年。取得したのは北米の物流拠点だけではない。顧客基盤、倉庫運営のノウハウ、そして国際輸送・通関まで広げられる事業上の接点だ 2026年4月19日、私は当ブログで、NIPPON EXPRESSホールディングス(以下、NXHD)によるカナダの物流企業M…

【だんじりの掛け声から考える「無事故」の重み】――町を動かす祭りと、社会を動かす物流

――仕事で訪れた東大阪で出会った秋祭り。人と技術、道路を動かす仕組み、そして安全を守る責任 第1章 仕事で東大阪を歩いていると、だんじりの掛け声が聞こえてきた 仕事で東大阪の街を歩いていると、秋祭りのころということもあり、どこからともなく、だん…

【ドン・キホーテの強さは「個店主義」をどう支えるか】――37期連続増収増益から考える物流の役割

――売上高2兆4,453億円、営業利益1,748億円。「驚安」の売場を支えるのは、商品を運ぶだけではない。店舗ごとの個性と物流の効率を両立させる仕組みである 37期連続。 この数字を見て、率直に「凄すぎる」と思いました。 株式会社パン・パシフィック・インタ…

【運送業・倉庫業のメンタルヘルスは大丈夫なのか】――「人手不足」の陰で見落とされる、物流現場の見えない負荷

――建設現場の監督やバス運転手の調査から考える。物流を止めるのは、人手の不足だけではない。働き続けられる環境が失われることでもある 2026年10月9日、政府が「令和8年版 過労死等防止対策白書」を閣議決定しました。 これに関連して報じられたのが、建設…

【運送会社は、なぜ燃料高騰で倒産するのか】――下請け物流を追い詰める「運賃を決められない」という構造

――負債約1.4億円の破産事例から考える。荷物を運ぶ会社が、運ぶほど経営を圧迫される物流の矛盾 2026年10月9日、九州一円を中心に中長距離の貨物輸送を手がけていた運送会社について、破産開始決定が報じられました。 報道によると、負債総額は約1億4,000万…

【郵便を「必要悪」にしてはいけない】――総務省が動き出した郵便事業の再設計と、公共インフラの本当の価値

――「全国一律」を守るだけでは持続できない。しかし、赤字を理由に縮小するだけなら、郵便の社会的価値を見失う 郵便事業の将来をめぐり、総務省が具体的な検討に乗り出しました。 背景にあるのは、日本郵便の郵便事業で赤字が続いているという厳しい現実で…

【北本市が「物流」を行政課題にした理由】――共同配送・自動配送ロボットから見える「自治体物流」の時代

――物流会社に任せるだけでは地域が持たない。行政が「地域の物流」を設計する時代へ 「物流問題」と聞くと、多くの人は物流会社やトラックドライバーの問題だと考えるでしょう。 しかし、最近の自治体の動きを見ていると、その前提が変わり始めています。 20…

【物流構造考察】市町村合併で「物流」は変わるのか――泉佐野・泉南から考える「行政区域」と「物流圏」のズレ

――トラックは市境を気にしない。だからこそ、物流が市町村合併の判断材料になる時代が来る 「市町村合併」と聞くと、行政コストや公共施設、職員数、議会、住民サービスなどを思い浮かべる人が多いでしょう。 しかし、物流という視点から見ると、別の問題が…

【寄稿第10弾を徹底解説】「910円」はなぜ残っているのか――高知の特定最低賃金から見えた、物流の「人の価格」と運賃の本当の問題

――市川範記がメルクマールに寄稿した「910円の謎」を、物流業界全体の視点からわかりやすく解説します 【910円の謎】なぜトラック運送業だけ「特定最低賃金」が残ったのか? なぜ労組は賃上げに直結しない改定を求めるのか | Merkmal(メルクマール) 「高知…

【農水省「飼料輸送の合理化」で見えた、物流の本当の問題】――ドライバーの高所作業は「人」ではなく「仕組み」を変えなければなくならない

――飼料タンクの3~10mの高所作業、突発発注、長距離輸送。問題はドライバーだけでは解決できない 「飼料輸送の合理化」と聞くと、物流業界の人手不足対策やドライバーの労働時間削減を思い浮かべるかもしれません。 しかし、農林水産省が2026年10月5日に開催…

【続報•日販、Anthropicへの書籍販売を認める】――「AI学習とは認識せず」から考える、物流の「用途確認」の限界

――前回提起した「情報物流」が現実の取引で問われた。重要なのは「誰に届けたか」だけではない 2026年9月、私は日販と米AI企業Anthropicをめぐる問題を取り上げ、「本を運ぶだけ」の時代は終わったのではないか、と考察しました。 【「本を運ぶだけ」の時代…

【物流構造考察】ファミマ「おにぎり・弁当の配送3便→2便化」が示す、コンビニ物流の大転換――「配送回数」ではなく「売場を維持する仕組み」が競争力になる

――セブン、ローソンも動く。コンビニ物流は「たくさん届ける」時代から「少ない配送で売場を維持する」時代へ 「コンビニなのに、配送回数を減らす」 一見すると、少し矛盾した話に見えます。 コンビニといえば、いつ行っても商品が並んでいることが価値です…

【 「適正原価」は5~6年かけて導入? 1~2年の猶予?】――物流ニッポンと時事通信の報道が示す「運賃改革」の本当の難しさ

――「1~2年」と「5~6年」は矛盾していない。問題は、適正な運賃を作ることではなく、それを社会が吸収できる速度にある 2026年9月28日、日本新聞協会、日本雑誌協会など7団体が、トラック適正化2法に基づく「適正原価制度」について、政府に要望書を提出し…

【ハウス食品G、主力子会社を吸収合併へ】――CoCo壱の資本関係見直しから読む「物流再編」の本当の意味

――「法人を一つにする」ことと「物流を一つにする」ことは違う。ハウス食品グループの再編を物流・SCMから考える ハウス食品グループ本社が、グループの組織再編に動き出しました。 2026年10月5日、ハウス食品グループ本社は、事業持株会社体制への移行に向…

【フジパン熊本工場は「閉鎖」で終わらない】――生産を断念しても物流拠点を残す「機能分離」の意味

――熊本地震で製造機能は再開しない。それでも地域への供給機能は残す。問われているのは「工場を戻すこと」ではなく「物流をどう組み直すか」ではないか 「フジパン熊本工場、生産再開断念」 このニュースだけを見れば、被災した工場が閉鎖されるニュースに…

【宝HDは「物流」を売ったのか】――タカラ物流システム70%を中央倉庫へ譲渡、60億円規模のM&Aから読む「荷主と物流会社」の関係変化

――これは単なる物流子会社の売却ではない。酒類メーカーの物流機能が「荷主グループ内の物流」から「物流会社の成長事業」へ移る意味を考える 2026年10月5日、物流業界に気になるニュースが飛び込んできました。 宝ホールディングスが、完全子会社であるタカ…

【災害時、物流会社は何を運ぶのか】――日本通運の熊本・石川支援から見る、ヤマト・日本郵便・佐川・西濃の「物流インフラ力」

――テント、送風機、寝具、種子。災害時に物流が運ぶのは「モノ」だけではない 2026年10月5日、日本通運が熊本地震と石川県内の豪雨被災地へ支援物資を輸送したと発表しました。 今回、日本通運が運んだのは、単なる生活物資だけではありません。 熊本県へは…

【日常から物流を考える】妻の手作り「傘の目印」だけ盗まれた――ビニール傘に残った小さな違和感から考える、物流の「識別」という価値

――盗られたのは傘ではなかった。傘を「自分のもの」と分からせる、小さなチャームだった 最近、傘に付ける「目印チャーム」をよく見かけるようになりました。 アンブレラマーカーとも呼ばれるもので、傘の持ち手などに取り付け、自分の傘を見分けやすくする…

【物流映画考察】 『ラストマイル』が怖いのは、爆弾ではない――物流を「便利なサービス」ではなく「社会システム」として描いたサスペンス

――大手物流センター、配送会社、協力会社、ラストワンマイル、そして消費者。すべてが一本の物流網でつながっている 映画『ラストマイル』を観ました。 映画『ラストマイル』公式サイト 率直に言います。 物流業界を知っている人間ほど、この映画は怖い。 も…

【 食品値上げ3,153品目】――値上げの本体は「食品」ではない。物流が価格に組み込まれる時代へ

――9月4,923品目、10月3,153品目。値上げラッシュの裏側で進んでいる「サプライチェーンコストの価格化」を読む 「また食品が値上げするのか」 スーパーの棚を見れば、そう感じる人も多いのではないでしょうか。 しかし、今回の値上げを単純に、 「原材料が高…

【「副首都」の条件が見えた】――広島が人口要件を満たさないことで浮かび上がる、日本の「物流バックアップ」の盲点

――7月に「競争しているのは都市ではなく物流ネットワーク」と書いた。政令案を読んで、見えてきたのは「副首都の資格」と「実際に機能する地域」の違いだった 2026年7月、私は「副首都」について、物流の視点から一つの仮説を書きました。 【「副首都」創設…

【物流大手で「不正アクセス」が相次ぐ】――日本郵便・ヤマト・佐川で起きたことから考える、物流DXの「見えないリスク」

――狙われているのはトラックだけではない。「荷物」と「情報」が一体化した物流の現在地 2026年9月末から10月初めにかけて、物流業界で気になる動きが相次ぎました。 日本郵便。 ヤマト運輸。 佐川急便。 いずれも、日本の物流・郵便ネットワークを支える大…

【「公共予算は誰のものなのか」】――簗農水大臣の“道路予算カット発言”から考える、政治と行政、そして物流インフラの境界線

――問題は「64%減」という数字だけではない。公共インフラを、どのような基準で配分するのか 「那須烏山市と那珂川町の令和8年度の道路予算については、大幅にカットしました」 2026年5月24日。 栃木県大田原市で開かれた自民党大田原支部の会合で、簗和生氏…

【物流構造考察】ヤマト運輸「e-TranSpot」は何が進化したのか――4カ月で「運行記録」から「安全管理基盤」へ

――6月に開発者とディスカッションした「物流情報インフラ」の現在地。10月の機能拡充から見えてきたもの 2026年6月。 ヤマト運輸が、貨物軽自動車運送事業者や「白ナンバー」を使用する事業者向けに、安全管理支援サービス「e-TranSpot(イートランスポット…

【JPRが握ろうとしているのは「パレット」だけではない】――「納品案内」から読む、物流現場データの支配力

――住所、通行順路、受付方法、待機場所。JPRは「モノ」から「物流現場の情報」へ領域を広げようとしている 日本パレットレンタル(JPR)が、2026年10月1日からトラックドライバー向けの「納品案内」サービスを開始しました。 サービスの内容自体は、非常にシ…