2025-12-01から1ヶ月間の記事一覧
はじめに|「集荷ターミナルから1週間動かない」という違和感 先日、妻がSHEIN(シーイン)で購入した商品の配送状況を確認すると、 「集荷ターミナルに到着」の表示から、1週間以上ステータスが更新されない状態が続いていました。 いまや珍しくもない光景…
「円安のせい」という言い訳は、もう通用しません。 2024年、日本の1人当たりGDPは24位にまで後退しました。 この数字が映し出しているのは、為替の変動ではなく、日本の産業基盤である「物流」が抱え続けてきた構造疲労そのものです。 なぜ物流が変わらなけ…
はじめに|またも下がった日本の労働生産性順位 日本生産性本部が発表した2024年の労働生産性(時間当たり)は、 60.1ドル(約9,400円)。 OECD加盟38か国中28位と、前年の26位から順位を落としました。 先進7か国(G7)の中では、堂々の最下位です。 数字だ…
はじめに|このFCV導入を“象徴的ニュース”で終わらせてはいけません 鈴与をはじめ、清水港(静岡市)に拠点を置く物流・倉庫業8社が、水素で走る燃料電池車(FCV)を社用車として導入しました。 一見すると「脱炭素に取り組んでいます」という分かりやすい話…
はじめに|宅配ボックスは“更新できないインフラ”だった 再配達問題、ドライバー不足、外国人労働者の増加。 ラストワンマイルを巡る課題は、年々「構造問題」の色を濃くしています。 その中で、解決策として繰り返し語られてきたのが宅配ボックスの普及・高…
はじめに|なぜ今、「物流DX」が検索されているのか 「物流DX」という言葉を、ここ数年で急に目にするようになりました。 国の政策資料、業界紙、ベンダーの提案書──どこを見てもDXです。 しかし現場では、こんな声も根強く残っています。 「結局、何がDXな…
はじめに|「国産AI」は誰のための投資なのか 2025年12月21日、政府が国産AI開発に5年間で1兆円規模の支援を行う方針を固めたと報じられました。 ソフトバンクなど十数社が新会社を設立し、官民一体で国内最大級の基盤モデルを開発する構想です。 金額だけを…
はじめに|1.8キロの貨物線が消える意味 JR貨物は12月22日、 奥羽線・土崎~秋田港間(通称:秋田港線)を廃止すると発表しました。 全長は約1.8キロ。 距離だけ見れば短い支線ですが、 この廃止が示しているのは、単なる路線整理ではありません。 それは、 …
はじめに|地方港湾の一手は、静かだが重い 2026年4月1日。 新潟港を拠点に港湾運送業務を手がけるリンコーコーポレーションは、 NX日本海倉庫(新潟市)を子会社化する予定です。 取得価額は非公表。 取得比率は99.1%。 売上高は2億8,600万円、営業利益は△…
――物流視点で読み解く「0.1%」を追わない経営判断 はじめに|欠品ゼロは、物流KPIとして正しいのか ネットスーパーの成長とともに、 「欠品撲滅」は半ば自明の正義として語られてきました。 在庫精度100%。 注文された商品は必ず届ける。 しかし物流の現場に…
はじめに|それは「外注」ではなく「委ねる決断」だ 物流アウトソーシングという言葉が、すっかり一般化しました。 人手不足、倉庫不足、コスト上昇── こうした課題に直面したとき、多くの企業が最初に思い浮かべる選択肢が「外注」です。 しかし、ここで一…
はじめに|列島を駆ける、静かなる大動脈 2025年も、いよいよ年の瀬を迎えました。 人の移動が加速するこの時期、日本列島ではもうひとつの“移動”が、静かに、しかし確実に続いています。 それが「貨物」です。 2025年12月18日、日本貨物鉄道(JR貨物)は、…
はじめに|「AT限定」は“答え”ではなく“問い”である 物流業界にとって、ひとつの節目となる制度改正が迫っています。 令和8年4月、道路交通法施行規則の改正により、 これまで普通免許に限られていたAT(オートマチック)限定免許が、 準中型・中型、さらに…
♻️ 中古パレットが「使える選択肢」になる瞬間 ――近畿で始まった小ロット流通が、物流コスト構造を変える 物流現場で“当たり前に使われている”にもかかわらず、 その多くが語られてこなかった存在――パレット。 とりわけプラスチックパレットは、 耐久性・衛…
はじめに|バフェットの「投資転換」は、物流の地殻変動を映している 2025年、伝説的投資家ウォーレン・バフェット氏は、 17年間保有してきた中国EV大手BYDへの投資を完全に終了しました。 同時に進められているのが、 伊藤忠商事、三菱商事、三井物産、住友…
東京港CONPAS常時運用拡大 ――「並ばない港」は、本当に現場を救っているのでしょうか はじめに|港の風景は変わりました。しかし、負担は消えたのでしょうか 2026年1月15日。 東京港・大井3・4号ターミナルにおいて、コンテナ搬出入予約制「CONPAS(コンパ…
はじめに|「人がいないから無理」という言葉で、思考停止していないか 飼料物流は、いま業界内でこう語られがちです。 「ドライバーがいない」 「若手が来ない」 「もう続けられない」 確かに、現実は厳しい。 港湾から内陸の農場へ、重く、扱いづらく、時…
年末なのに「動かない物流」は本当か ――数字と現場感覚のズレを疑う 年末に差しかかり、 例年であれば物流業界が最も忙しくなる時期を迎えています。 しかし最近、一部メディアでは次のような声が紹介されました。 「年末なのに物量が伸びない」 「飲料も菓…
はじめに|「共同輸送」は次のフェーズに入った 前回の記事では、 サッポログループ物流・TSネットワーク・NX日本通運による 31フィートコンテナを活用した鉄道共同輸送を取り上げました。 butsuryu-media.com そこから見えてきたのは、 共同輸送は“やるかど…
倉庫稼働率と動線の考え方【保存版】—「高稼働=優秀」という幻想を、いまこそ疑う はじめに|倉庫が“詰まっている”のに、なぜ出荷が伸びないのか 物流現場でよく聞くフレーズがあります。 「もう倉庫がパンパンで、これ以上は無理です」 一方で、経営層の会…
はじめに|一見地味だが、経営判断としては“極めて重い一手” ダイキン工業が打ち出した、 家電メーカー間でのエアコン用パレット共通化。 このニュースは、物流現場を知る人間ほど、 静かに、しかし確実にこう感じたはずです。 「これは、現場改善ではなく“…
はじめに|最新公式報告が示した“現実” 2025年10月19日に発生したアスクルのランサムウェア攻撃は、物流・サプライチェーンの構造を根底から揺さぶる出来事となりました。 物流システムの中枢であるWMS(倉庫管理システム)や受注処理が停止し、受注・出荷・…
はじめに|都市総合力ランキングとは何を測る指標なのか 世界の主要都市を対象に発表される都市総合力ランキングは、 単なる経済規模やGDP順位を競うものではありません。 このランキングは、 都市がどれだけ多面的に機能しているか 人・モノ・カネ・情報が…
はじめに|商船三井は、いま「倉庫」を取りに行っている 商船三井(MOL)と聞いて、真っ先に思い浮かぶのはやはり外航海運でしょう。 しかし近年、同社の動きは明らかに変わっています。 それは、 「船を動かす会社」から「物流価値を握る会社」へ という静…
食品スーパーのセンター配送は、いつから主流になり始めたのか ――「ここ数年で急に」ではない、20年越しの構造転換 「センター配送が注目されている」と聞くと、 多くの方が “ここ数年の話” だと感じるかもしれません。 しかし結論から言えば―― 食品スーパ…
青森県東方沖地震から程なく北海道を襲った記録的な大雪により、日本の物流網が大きく揺らいでいます。 ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便といった主要事業者が、配送遅延や一部地域での荷受け停止を相次いで発表しました。 このニュースを「雪だから仕方ない…
中京物流の重心が動く ― Landport東海大府Ⅰが示す「人・拠点・防災」の再設計 野村不動産が公開した 「Landport(ランドポート)東海大府Ⅰ」。 シリーズ36棟目にして最大規模となる本施設は、 中京圏物流の地図を書き換える存在として注目されています。 し…
物流業界において、 ここ数年で急速に注目度を高めているキーワードがあります。 それが 「共同配送」 です。 2024年問題による労働時間規制、 ドライバー不足の深刻化、 燃料費・人件費の高止まり―― こうした逆風の中で、 「共同配送こそが解決策だ」 とい…
労働基準法40年ぶり大改正 ― 物流業界は「人を酷使する構造」と決別できるのか 2026年に予定されている労働基準法の大改正は、 実に約40年ぶりとも言われる大転換です。 表向きは、 働き過ぎを防ぐ 健康を守る 多様な働き方を認める という、誰も反対しづら…
日本はなぜ「世界6位」に踏みとどまれたのか ― 物流・サプライチェーンから読み解く総合国力ランキングの本質 CEOワールドマガジンは9日(現地時間)、 世界190カ国を対象にした総合国力ランキングを発表しました。 評価項目は以下の7つです。 政治的安定性…