物流業界入門

物流業界の基礎から最新トレンドまで、現場経験を活かしてわかりやすく解説!

【「改正物流効率化法」を7割が知らない】――だから私は物流を書き続ける

帝国データバンクの調査によると、2026年4月に全面施行された「改正物流効率化法」について、

内容を知っている企業は16.8%。

逆に言えば、

約7割(69.7%)の企業は制度の内容を理解していない

という結果になりました。

物流業界では2024年問題が大きく報じられました。

しかし、その解決策として国が進めている制度そのものが、まだ十分に理解されていない。

私はこの結果を見て、

「やっぱりそうか」

と思いました。


法律を作っただけでは物流は変わらない

改正物流効率化法は、

・荷待ち時間の削減 ・荷役時間の短縮 ・積載効率の向上 ・荷主と物流事業者の連携強化

などを通じて、物流全体の効率化を目指す制度です。

一定規模以上の荷主や物流事業者には、中長期計画の策定や定期報告なども求められるようになりました。

つまり、

物流会社だけの問題ではない。

荷主も、

倉庫も、

運送会社も、

みんなで物流を改善していく。

それが法律の思想です。

しかし、

その法律自体が知られていない。

これでは制度は動きません。


一番驚いたのは荷主側だった

業界別の結果を見ると、

運輸・倉庫業では約6割が制度内容を理解していました。

一方、

製造業や卸売業は約2割。

小売業では1割にも届いていませんでした。

物流改善法なのに、

物流を発注する側が知らない。

これは非常に象徴的です。

物流は、

運送会社だけが努力しても改善できません。

荷主の理解があって初めて、

荷待ち時間も、

納品方法も、

パレットも、

配送計画も変わります。

だからこそ、

荷主への情報発信が重要になります。


企業は「連携」が必要だと分かっている

興味深かったのは、

企業が重要だと考える取り組みです。

最も多かった回答は

「関係事業者間での連携強化」

でした。

配送計画の最適化、

リードタイム確保、

デジタル化よりも、

まず

連携

が重要だと考えている企業が最も多かったのです。

私はここに希望を感じました。

現場は、

もう気付いている。

一社では解決できないことを。


情報不足は企業の責任ではない

一方で、

「知らない企業が悪い」

とは私は思いません。

物流効率化法は、

現場から見れば非常に分かりにくい制度です。

法律は読みにくい。

行政資料も専門用語が多い。

忙しい中小企業が、

全部を理解するのは簡単ではありません。

だから、

間に立って

翻訳する人

が必要になります。

私は、

物流ライターの役割はそこにあると思っています。


「知らない」なら教えればいい

最近、

大手物流会社で物流DXに挑戦する方、

2024年問題以降に成果を出している運送会社、

現場で改革を進める経営者、

さまざまな方と話をする機会が増えてきました。

皆さんに共通しているのは、

制度を知っていることではありません。

制度を

現場でどう使うか

を考えていることです。

物流は法律だけでは変わりません。

情報だけでも変わりません。

現場だけでも変わりません。

それぞれを

つないでいく人

が必要です。


私が物流を書き続ける理由

今回の調査を見て、

改めて感じました。

物流業界は、

情報不足ではなく

情報格差

が大きな課題です。

知っている企業は動き始めている。

知らない企業は取り残されてしまう。

だから私は、

ニュースを紹介するだけではなく、

「なぜそうなったのか」

「現場では何が起きているのか」

「これからどう変わるのか」

まで掘り下げて発信し続けたいと思います。

知らないなら、

教えればいい。

その積み重ねが、

荷主と物流会社、

倉庫、

行政を少しずつ近づけ、

物流全体を前へ進める力になると信じています。